人吉城 音声ガイド

球磨川と胸川を天然の外堀に取り込んだ人吉城。相良氏七百年の居城、跳ね出し石垣、多聞櫓、広い近世城郭と背後の中世城郭、そして繊月城という別名の由来まで、現地で歩く感覚に沿って案内します。

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概要

概要

人吉城は、鎌倉時代から明治初頭まで球磨地方を治めた相良氏の居城です。一つの武家がこれほど長く同じ地域を治め続けた例はきわめて珍しく、人吉城はその歴史の中心でした。現在見学しやすい広い敷地は近世城郭で、背後の丘陵地には中世城郭の構えが残り、時代の違う城のつくりを一度に感じられるのが大きな特徴です。急流の球磨川と胸川を天然の外堀として取り込み、自然地形を生かした縄張りはとても印象的です。別名は繊月城。修築の際に三日月模様の奇石が出土したことから、その名が伝わるとされます。人吉の町と川、そして相良氏の長い歴史が重なる、南九州を代表する城跡です。

アクセス

アクセス

人吉城は、人吉駅から徒歩で向かえる位置にあり、観光駐車場も整っています。森岡城から車でおよそ三十分という流れで巡ると、球磨地方の城の性格の違いも感じやすいです。球磨川沿いの開けた地形にあり、城跡を上から眺めると想像以上に広く感じられます。城跡は平地側と高御城側で印象が変わり、近世城郭として整えられた部分と、背後の中世城郭の丘陵地がつながっていることが歩きながらよくわかります。雨の日は石垣の色が深くなり、城跡全体がしっとり引き締まって見えるのも人吉城らしい表情です。

駐車場

駐車場

人吉城跡の見学では、ふもとの観光駐車場が使いやすく、胸川沿いから多聞櫓を見る流れとも相性が良いです。人吉城歴史館は令和二年七月豪雨の影響で長く休館していましたが、現在はリニューアルオープンしています。以前は休館中でもスタンプ押印ができた時期がありましたが、現在は歴史館の再開後の運用を前提に、最新情報を確認して訪れるのが安心です。熊本県観光サイトでは、歴史館の駐車場として大型四台、普通車三十台、身障用九台の無料駐車場が案内されています。車で来る場合は、歴史館と城跡をあわせて見る前提で動くと回りやすいです。

見どころ

見どころ

まず注目したいのは、品川台場でも印象に残る跳ね出し石垣です。人吉城では、石垣の張り出し方に独特の工夫が見られ、雨に濡れると石の色と立体感がいっそう際立ちます。次に見たいのが、多聞櫓です。観光駐車場へ戻って胸川沿いから眺めると、水辺と櫓がよく調和し、人吉城らしい落ち着いた景観が楽しめます。高御城側へ向かう石段では、中世城郭らしい地形の使い方も感じられます。縄張り図にある高御城、上原城、中原城、下原城といった配置は、南九州のシラス台地上の城づくりを考えるうえでも興味深い点です。さらに、広い城跡を上から見下ろすと、球磨川と胸川が外堀としてどれほど大きな役割を果たしていたかがよくわかります。美しい別名を持つ一方で、実戦的で力強い構えを備えているところに、人吉城の面白さがあります。

人吉城のイメージ
人吉城(イメージ)
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